数学科卒のものぐさナナコのブログ

リケジョというよりリケイ人間、いやむしろ人間と呼んでもらいたい、20代女性です。 https://github.com/aturahc13

数学科がもたれるイメージ(経験談)

今回は数学について数学専攻以外の人からどのように思われているか、

それに対する思い・・・等を、私の経験談からお話しします。

※あくまで、私の経験談であり、私の意見ですのでご注意ください。

 

もちろん社会に出てからも数学科出身という目で見られることは多いですが、

やはり「専攻分野」という観点で人を見る・見られるのは学生時代が一番多かったので

学生時代の話が多くなります。

 

私の大学は総合大学でしたので、文系理系やその他ありとあらゆる学科がそろっていました。

その中で数学科というと、

①「数学」という中学高校と慣れ親しんで(?)きた主要5科目の1つ(名称が同じ)

であるにも関わらず、

②大学で学問として扱われている

という2つのイメージがうまく融合されず、

何をやっているのかわからないというイメージを持たれることが多かったです。

 

他の学科の人からよく受けた質問やコメントを紹介します。

(1)自分は数学は大嫌いだった/苦手だった

これはけっこう言われました。嫌いと苦手は同意義ではないとは思うんですが、こう言われたら、数学の話はしないでおこうと心にとめておきます。まずはその人と仲良くなりたいので数学以外の話題で仲良くなります。

本当は「数学」が何を指すかにもよるんでしょうけど。

世の中のドラマや漫画を見ても、主人公が赤点をとる教科って高確率で数学ですよね…^^;

やっぱり、社会系が壊滅的にできないと常識も人間力もなさそうに見えるけど

数学ができないくらいなら可愛げがあるように見えるのでしょうか。(わからなくもない)

 

(2)どのような勉強をしているのか?

「毎日ものすごい計算をしているのか?」「図形や数式を見て『美しい…』とつぶやいているのか?」等の質問を受けることも多くありました。

分野によりますけど、映画に出てくる数学者のように「何かに取り憑かれたかのように数式を書き殴る」人は滅多にいません。

数式に美しさを感じる人はいますが、わざわざ人前で「美しい…」とか呟く人は現実にはなかなかいないと思われます。もしいたとしたら、よっぽど貴方に心を許しているということでしょう。

 

(3)好きな数字は?

これもよくありました。こうやって数学の話を振ってきてくれるのは非常にうれしいです。

しかし、数学科として意識の低い私には「好きな数」なるものはありませんでした。(好きな定理はあったんですけどね)

せっかく数学の話題を振ってくれたのに答えられないのは申し訳ないので、一時期はそれっぽい素数を調べてきて、それを答えていました^^;

ちなみに今は2です。

 

(4)(飲み会で)計算お願い!

計算は苦手な人が多いです。普段は数字より文字の方が扱う時間が長かったりしますしね。携帯の電卓が一番良いのではないでしょうか。

しかし、(酔ってても)注意深く計算する力はあるのかもしれません。

 

(5)4次元について教えて!

 これは、物理学科(偏見あるかも…違ったら教えてください)に聞いた方が良いのではないでしょうか。

数学科でも4次元を扱うことはありますが、多くの場合、一般的な「n次元」のうちのn=4の場合という扱われ方です。

私としては正直、4次元のものを扱うとしても、4次元目が時間軸である必要性を感じません。

  

ちなみに、数学について質問を受けて

何かしら話すことになった場合、こう尋ねるようにしています。

「数学は好き?嫌い?得意?苦手?」

 

たいてい回答は3つに分かれます。

(1)けっこう得意!!

数学が好きで得意な人は、このように堂々と答えることが多いです。

こういう人は、わからなくなった時はその瞬間に

「何がわからないのか」を把握できる人が多く、すぐに質問がきます。

数学的な言い回しの方が伝わりやすいので、数学科の人に話すつもりで、とにかく矛盾や条件漏れがないように気を付けながらお話しします。

 

(2)得意じゃないけど好きだよ!or苦手だけど興味はある!

数学は好きな人には、なぜその数式を使うのかとか、そういうのを簡単に伝えるようにしています。

あとは、「〇〇の分野でも使われているみたい」とかの実例や小話ですね。

今までの経験上、何か1つでも心から「わかった」と思えるような

数学的な小話や工夫箇所を伝えると、覚えてもらいやすいのかなという気がしています。

 

(3)苦手かな…

これは「嫌い」とほぼ同じ意味と捉えてます。

さすがに数学をやっている人を目の前にして「嫌い」とは言えず、気を遣ってくれたのでしょう。

この場合、できるだけ手短に説明することにします。「複雑だから説明は省くけど、〇〇の定理というのを使えば、簡単に計算ができる」というふうに。

 

でも、複雑さの度合いでいえば、他の学科(数学を活用する分野)の方が複雑だったと思います。

例えば工学系の微分方程式とか、すごい複雑でしたね。

「数学科の方がもっとすごいことやってるでしょ?これ解いてくれない?」

とかよく言われましたが、数学科の方は大抵、解きやすく作られていますから…

 

以上、他から見た数学科イメージ(体験談)をお伝えしました。

偉そうに書いてしまいましたが、なんだかんだ数学は応用分野が広いので、色んな分野の人に、良くも悪くも興味を持ってもらえて嬉しかったですね。

それでは、また。